エジワ蘿洞にて遭遇した不滅隊隊士。
それまでまったく気配が無かったのにもかかわらず
突如として現れたその不思議さに気をとられてる暇は無かった。

??? : ほぅ……、お前が新しい……。
Yasfel : 私は「不滅隊」のヤスフル(Yasfel)。
Yasfel : 生憎だが、お前が持ってきたそのバルクルムの太陽砂。さして意味はない。
Yasfel : 我らが試したかったのは、お前の内なる奥底に潜む、力への「渇望」。
Yasfel : ……そう、お前の「適性」を知りたかっただけだ……。
Yasfel : 理不尽な要求だったにも関わらず、お前はそれを受け、やり遂げた。
賞賛に値するといえよう……。
Yasfel : だが、それもすべてはお前の力への渇望がゆえ……。
Yasfel : そして私は今、そのお前の飽くなき力への望みを叶えてやれる、
ただひとつの方法を知る者としてここにいる……。
Yasfel : 無論、「代償」はいただく。お前は、大切ななにかを失うことになる。
Yasfel : ……失ったことすら、気づかぬかもしれんがな。
Yasfel : しかし、それでも。我ら「青魔道士」の力を望むというなら……。
Yasfel : ……この手を取るがいい。
そして、私はYasfelの手をとる。
……お前のその命。……我らが「聖皇」と皇国のために……
そうYasfelがいっているのを、何所か遠くの出来事のように聞きながら私は意識を失った。
やがて不機嫌そうな男の声に迎えられながら現世に帰ってきた。
??? : …………。ご慧眼、恐れ入ります。
??? : コバルト値が低いので無理かと思いましたが、
こやつは死の淵より戻ること適うたようです。
??? : ふん、白々しい。心にもないことを言いおって。
??? : 貴様が移植したのだろうが?
??? : この忌まわしき、「アーリマンの水晶体」をなっ!
??? : シッ、お静かに。意識が戻ったようでございます………

私はおそらく意識を失ってからアルザビのどこかに運び込まれたのだろう。
周りを見渡すとなんとなく見慣れたつくりの建物のようだった。
そしてこれまた見慣れた装束に身を包まれた男たちがいたいた。
(おそらく錬金術ギルドの人間だろうか)

Raubahn : おめでとう、なぎ。これで今日から貴様も「青魔道士」だ。
Raubahn : ……だが、今のままでは、貴様は「空の器」。
並の人間にさえ劣る、卑しき存在に過ぎん。
Raubahn : なぜなら、青魔道士の力「青魔法」とは、
敵を喰らい、奪い取って己が血肉としていくしか道はないからだ。
Raubahn : 貴様の飽くなき力への「渇望」を見せてみろ!
Raubahn : 私から贈れる言葉は以上だ。
Wathdeeh : もし、貴様が本物ならば、いつの日か
我が「不滅隊」への入隊を認めてやろう。
自分の体を調べてみると、なにやら呪印が施されていた。
そして心なしか左目がぼやけていたが、このぼやけはすぐに治ったから
さしたる問題はなさそうだ。
こうして、私は青魔道士の力を手に入れたのだった。
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